現場調査の際に施主さんと解体業者さんのやりとりでよくありがちなのが「これで大体、いくら位になるのでしょうか?」「そうですね、ざっと○○円く
らいですかね」というのがあります。しかし、それを鵜呑みにしてしまうのは危険です。実際に見てもらい、出てきた見積りを比べるようにしましょう。
一般に、解体工事の相場は坪単価で言うと2.5万円〜4万円程度といわれています。しかし注意したいのは、解体工事見積もりの坪単価2.5万円〜4万円というのは、あくまで家そのものだけを解体する値段だということです。
実際には、この坪単価をもとにした見積金額にプラスして、様々な費用が計上されます。
庭の植木やブロック塀の撤去などは、家の解体そのものとは別ですので、当然見積作成時に別途計上されます。また、解体予定の家が近隣の住宅と近接しているのであれば、ご近所に迷惑をかけないように養生壁を作らなければなりません。
当然、これも別途の費用として見積に計上されます。そして、意外に費用がかさむのが、家の中に放置された残置物の処分費です。リサイクル法の施行以来、産業廃棄物の処分費は高騰しています。目安として、4tダンプ1台あたり8万円程度の処分費がかかるといわれています。
このように、見積りの金額がどこまで含まれているかも確認しましょう。見積りが安いからといって契約したら、その見積りだけ家財処分品の量や植木、庭石などの撤去などが解体費用に含まれていなかったというトラブルもあるようです。
また、現場調査の際は出来るだけ立会いをして、一緒に確認しながら進めることで、より正確な見積りになるでしょう。解体工事一式○○円というお見積りを出してくる業者さんは不親切な可能性が高いので、その目安にもなると思います。内訳が細かく分かれている方が理想的です。
気持ちよくお願いするためにも、できるだけ業者さんと綿密な打ち合わせをしておきましょう。
最近では特に相見積もりをされる方が増えてきています。費用面、業者の対応等を比較検討し、納得したうえで解体工事を業者に依頼されることをお勧めします。
その際に注意する点は、必ず解体内容や処分品など同じ条件で比べるということです。
また、見積もりが安いからと依頼した後、その見積もりだけ、警備の方の費用が入ってなかったり、不用品は別途請求で追加だったということもよくあるようです。
業者の方とはできるだけ話をして(立会いでの現地調査をお勧めします)、安くするために何をしておいたら良いのかお聞きしても良いと思います。
また、最後に、他社に決めた場合もお断りの連絡だけはするようにしましょう。業者もどうなったか気にしているはずです。